夜もやっぱりカレーだろうか。

毎日料理を作っているのかという質問が多いので一言。そんなわけないです。

打ち合わせの前に六本木に寄り写真展を見る。

六本木ヒルズ「ツタヤ」ではエスクァイア日本版デジタル写真賞'07-'08 受賞作品展をやっている。期待していたより残念ながら展示はあっさりしたものだった。

大賞受賞者は保坂昇寿。HDRというフォトショップ3にある画像統合ソフトで作った作品だ。

撮影はリコーGRDを使い、壁にカメラを押し付けるなどして同じシーンをシャドー部、中間調、ハイライト部それぞれの露出で計3枚の画像を作る。それを「いいとこ取り」でフォトショップ上で合成。加工後モノクロ化している。

銀塩写真ではありえない、シャドーからハイライトまで全てが写し出されている写真が作れる。

写真というのはほんの数年前まで「制約のあることを踏まえて、その中で表現していく」というものだった。

それがデジタルになって制約が取り外そうと思えば取り外すことが可能になってきた。HDR統合はこの手法はそれの試みのひとつだ。

以前から彼のカラー作品を見ていたが、今回モノクロ化することによってイメージが大きく膨らんだ。受賞作はこんな感じ。http://www.esquire-dpa.com/ja/workshop/author.php?mem_id=1453

他の受賞作品と比べてもインパクトはずば抜けて強い。アニメ「攻殻機動隊」の舞台背景を連想させる。

数多くの応募作品の中で一番に選ばれるというのは何か訳がある。

六本木ヒルズからミッドタウンに移動。歩いていると汗ばんでくる。

富士フォトサロンで岡嶋和幸写真展「ディングルの光と風」http://www.fujifilm.co.jp/photosalon/0804t.html#okajima

アイルランドの南西、大西洋に突き出したディングル半島が写真展の舞台となっている。

緯度の関係か光が独特の反射をしている。羊が出てくるが、それより水と草の描写がとてもいい。

雨上がりの一瞬に訪れる雲が光を乱反射させている。日本ではまずお目にかかれない光だ。

写真展にあわせ写真集も発売されていたので購入。展示は明日10日木曜日まで。

隣では十文字美信写真展をやっていた。十文字美信は僕らの世代のスーパースターだ。『感性のバケモノになりたい』という写真集からの展示。とんでもないタイトルをつけたもんだ。

写真と写真の間に挟まれている文章を読み込んでしまう。