井の頭公園の休日

井の頭公園で写真を売って生計を立てている写真家がいるという話は以前から聞いていた。その作家は昨年度日本写真協会新人賞と写真の会賞をダブル受賞しているという。

国内作家のオリジナルプリント相場というものがあるとすれば3万から20万円というところだろうか。決して安いものではない。1枚の写真を購入するとなるとある程度の決心が必要となる。

ところが井の頭公園で売っている値段と言うのが1枚「1000円」なのだ。1万円ではない、千円だ。その作家の名前は風間健介という。http://www2.ocn.ne.jp/%7Ekazama/index.html

夕張の炭鉱を撮った写真集は知っていた。骨太ながっしりした写真を撮る人だという印象を持った。

写真賞を受賞しているのにかかわらず1枚1000円で写真を販売して生計を立てている不思議さに、前々から井の頭公園に行ってみたかったのが今日実現した。

休日の公園はお天気がいいのもあって驚くほどの人出だった。公園入口の焼き鳥伊勢屋は長蛇の列。昔は閑散としていたものだったのに。

8名ほど連れ立って風間さんを探しに、伊勢屋を背にして池を左回りに歩いていった。道沿いにはフリーマーケットさながら色んな物を売っていたり、ところどころで演奏をしている。結構楽しい気分だ。

ふと横を見るとシートを広げて写真を並べている人がいた。風間さんだ。思わず通り過ぎてしまうところだった