たまっていた仕事のプリント。カラーネガをスキャナーで読み込んで出力したものと、カラープリントしたものを両方出してみる。
「ネガはオーバー目に」と言われているが、濃度が濃いネガからプリントで色をキチンと出すことはできない。
しかしネガをスキャナーで読み込むには、1絞りほどオーバーのネガのほうが結果がいい。プリントにちょうどいい濃度のものだと色が出ない。情報量がたっぷりあるほうがいい結果が出る。
出来上がったものを比べるとそれぞれに持ち味がある。デジタル出力のあっさりした感じも悪くない。
「シャカラビッツ」はデジタルプリントで、「萩原聖人」はカラープリントで納品することにした。
小雨模様だったが銀座へ写真展を見に行く。フジフォトサロンで内田ユキオさんの写真展をやっていると知り合いが教えてくれたのだ。
内田さんの「ライカとモノクロームの日々」の評判が高かったので「旅するカメラ」の出版が決まったようなものだ。本で見たモノクロの雰囲気が良かったのでオリジナルを見てみたかった。
水辺の風景を集めたシリーズで、見ながら「静謐」という漢字が頭に浮かんできた。いろんな場所や人々を撮っているのだが一貫したイメージが貫かれている。「おいしいプリント」だった。フジのプレスト400のフィルムを使っているのだが、持っている性能の全てを使いきっていると思わせる。
内田さん本人がいたので御挨拶をする。背が高くてミュージシャンみたいな人だった。プリントにほとんど手を加えていない、と言う話を聞いてプリントの上手な人はみんな同じことを言うなあと関心する。
コダックフォトサロンでナョナルフォート主催のモノクロプリント展。現在活躍しているコマーシャルカメラマンの作品が数多く出ていた。とってもきれいだったが、ひとり1点のみの展示だったのはちょっと残念。
フジもコダックも併設の展示が風景写真だった。このジャンルは根強いんだなあ。コダック展示の定年後10年で撮ったものは好きだった。「ヘーッ、ホーッ」と関心しながら見てしまった。