米沢ラーメンに米沢牛、それとタラノメにコゴミの山菜

2日の朝4時半に東京を出て、キューブで米沢へと向かった。渋滞にもあわずにすんだがゆっくりと100キロ前後のスピードで走らせたら到着に5時間もかかってしまった。

でも妻と交替交替でで運転できるようになったので疲れは少なかった。前は一人で運転していたため帰るとヘトヘトになっていた。

着いた日に親戚周りなどの用事を済ませ、3日の日は朝6時前から米沢を撮り始めた。ずっと撮ろう撮ろうと思ってはいたのだが踏ん切りがついていなかったのだ。

それが相次いで繰上和美「NORTHERN」や北井一夫「北京」を見て自分も生まれたところをきちんと撮っておこうと決心した。

例によってなんのカメラを持っていこうか悩む。ライカで決定しかけたのだが巻き戻しクランクが壊れてしまった。ローライも壊れてそのまま修理に出していない。ハッセルやマミヤ6もあるが正方形の気分でもない。

シノゴやポラ185では数が撮れない。どんどん消去していったら残らなくなってしまった。本来ならOM−1が一番いいのだが、眼が悪くなったときに、どうせ使えなくなったからからとワークショップの受講生に安く手離してしまった。

今の自分には35ミリの一眼レフはピントの山が見えづらい。ライカのように物理的にピントが分かる方がありがたい。何度かカメラ屋にも行ったのだがどれもいまひとつ。「なんかないかな」と事務所を見渡していたら仕事用のEOSが目に入った。

それに35ミリ単焦点のレンズをつけてみる。ピントはオートフォーカスだから心配はない。シャッターボタンを押すたびにジージー動くのが嫌なので背面ボタンでオートフォーカスが作動するようにカスタム設定する。

シャッターダイアルと絞りのダイアルの設定を1段に設定。これで中間絞りやシャッターは使えないがモノクロを使う分には支障はない。

そうしてみるとEOSも使いやすい。仕事で使っているカメラをプライベートで使うのは今まで抵抗があったが米沢の写真を撮るという具体的な目的を考えると一番いいような気がしてきた。

米沢は眠ったような町だった。でも40歳を超えた身には悪くない。今の自分の中に流れているリズムに合っている。

写真を撮るということは物を見るということだ。今まで当たり前と感じていたものを撮ることで再認識できた。1日半の撮影で10本のフィルムを使った。これからしばらくは季節ごとに帰ってこようと思っている。