吉野家の牛丼、卵スープ。

土曜日はワークショップのプリント日。先週のポートレート実習で撮ったものを焼く。

ストレートに焼いたものから、ハイライトに手をいれ、シャドーを起こし、輪郭をなぞり周りを焼きこむ。こうすることによって、より撮影時の印象に近づけることができる。

ところがコンタックスの85ミリf1.4プラナーで撮られたものは、なんの手もいれないストレートプリントなのにきれいにトーンが出てしまった。これには驚いた。難しいフェイストーンやギリギリのハイライトのトーンも艶やかに出ている。周辺を軽く焼きこんだだけで完成だ。あまりにもあっけない。

35ミリコンタックスの85ミリプラナーは、開放値がやたらと明るいためかピントをキチンと合わせるのが難儀なレンズだ。まず大抵のユーザーはピント合わせで挫折する。その実力を引き出せることが出来た人はほんのわずかだ。

同じプラナーでも2眼ローライのプラナーは手がかかる。無残な失敗プリントを重ねないと完成プリントは出来あがらない。ところがうまくプリントできたローライのプラナーからは白と黒のトーン以外の色調さえ見えてくる。グレーが幾折りにも重なってトーンが構成されているからダブルトーンにも見えるのだ。同じプラナーという構成だが、まったく性格が違う。

ワークショップでは同じ条件での撮影で、受講者がそれぞれのカメラを使うため期せずしてレンズテストのようなことができる。出来上がったプリントを見比べることで、その性格を所有者自信が把握できるいい機会だ。ただし隣の芝生が真っ青に見えるわけだから精神衛生には甚だよろしくないようだ。

ワークショップの後お客さんが2Bにきたので終了は6時半になった。朝8時半から喋りぱなし。さすがに体力を消耗したので落合の蕎麦屋「遊」に行きシャモ鍋を食べる。

月曜日は映画プロデューサーの撮影。「リング」「呪音」の仕掛け人。日本映画関係者の事務所というのは大抵せまっくるしいものだが、ここは違った。代官山の高層ビル。ネット系ベンチャー企業のようなオフィスだ。35ミリを使い、ベルビア100Fを使ってみる。ひさびさにアンバー+イエローフィルターをゴテゴテに入れてみる。意外と顔はフィルターがかかっても平気なものなのだ。