手巻き寿司の日

先週の撮影分を納品。電車で、と思っていたが雨が降ってきそうな感じだったので車を使う。この頃仕事ではアシTが、家では妻が運転するようになったので、ハンドルを握るのは久しぶり。

空はどんよりとして肌寒い。学校の夏休みはもう始まっているというのに、これでは盛り上がりにかけるだろうな。だいたいプールに行こうという気がしないぞ、この天気じゃ。

ある雑誌から色校があがったと言う連絡を受けたので編集部に。完全デジタル入稿の撮影だったので、以前から色校チェックをさせてもらえるようにお願いしていた。

本紙校正で出てきた色校は、まあまあのレベル。若干、肌色が濁る傾向にあるが一見しただけでは分からない。ただし、フィルムからの印刷に比べ品質が一段落ちるような気がしてならない。

まったく問題ない仕上がりと言えばそうなのだが、感動はない。どうしてもデジタルだと「こんなものか」という意識がぬけないのだ。広告関係ではデジタル化の波が激しいが、意外と雑誌では普及が遅れている。

帰り道、四谷を通ったので「ギャラリーニエプス」と向かいの「デイズフォトギャラリー」へ足を運ぶ。ニエプスは以前「プレイスM」があった場所。本多すなほ「ニューロマンサー」をやっていた。あいまいなピントの所在が写真に奥行きを出していた。こんなピントの合せ方は真似ができない。合わせないというのも、高度な技だ。

デイズフォトギャラリーは写真家小林紀晴が主宰となっている。まだできて一ヶ月ほどだ。こけら落としは作家「椎名誠、海を見にいく」だった。今月13日からは小林紀晴本人の「South no.1」をやっている。

真っ白な壁に67の中版カメラで撮られた静謐なモノクロプリントが並ぶ。以前ペンタックスギャラリーで見たアジアのシリーズとはまったく別物で、目線が冷静だった。

以前は、「よその国写真に紛れ込んだ闖入者がドキドキしながらカメラを向けている」というのが写真から伝わってきたが、今回は懐かしい場所に帰って来たという感じをうける。7月27日まで。

近頃では早稲田にあるバー&ギャラリ-「26の月」の秋山泰彦「PARIS PROMENADE +1」http://www2.ttcn.ne.jp/~moon26/ 、銀座西村画廊の豊浦正明「舟越桂作品写真展」を見に行った。西村画廊といってもピンとこない人も、銀座「レモン社」の地下というと分かってもらえるかもしれない。たまには地下へもどうぞ。8月2日まで。